2011年10月24日月曜日

『櫛かんざし美術館』を訪ねて その後…

先日伺った『櫛かんざし美術館』で、興味深いお話を伺ったのがきっかけとなり、3冊の本に出会いました。

『光琳の櫛』は、べっ甲を渋く落ち着いた金色で覆った、小振りで端正な蒔絵の櫛で、光琳百図で見覚えのある鷺の姿が、漆で描かれていました。

この櫛が展示された硝子ケースの前で、学芸員の方(館長さん?)から、この櫛は、深川の豪商冬木家に寄寓した光琳がお礼に贈ったという物で、櫛かんざし美術館の主なコレクションの、前の持ち主である岡崎智予さんをモデルとした『光琳の櫛』という小説が在るとお聞きしました。

芝木好子(芥川賞作家)さんは、冬木家に伝わるこの櫛をどんな小説に書かれたのだろうと興味を覚え、購入しました。
興味深く一気に読み終え、最後の解説文の中に平家納経の組紐復元に纏わる小説『隅田川暮色』が紹介されているのを発見。
平家納経の組紐を復元したのは『道明』だったのでは……
どんな風に描かれているのか是非読んでみたくて入手しました。

小説『光琳の櫛』は、主人公の蒐集品を図録に纏め出版する事になり、その巻頭を飾るために光琳の櫛を手に入れるという内容なのです。
もしかしたら、この図録が実際に出版されているかも知れないと、調べたら『紫紅社』から出ている事が分かりました。
着物好きの皆さんなら良くご存じの染色家吉岡幸雄さんの『紫紅社』です。
近くの古書店に在庫が有る事が分かり、入手できました。

昨日から『隅田川暮色』を読み始めました。
小説の中で、平家納経の紐の復元はどのように著されているのでしょうか。楽しみです。
巻末には、組紐に関しては『道明』の山岡一晴氏に御教示頂いたと謝辞が述べられていました。

先程届いた『岡崎智予コレクション櫛かんざし』も、やはり素晴らしく、小説のとおり『光琳の櫛』が巻頭を飾っていました。
中央が図版の中の光琳の櫛の表面です
『光琳の櫛』の本は貸出中で画像が有りません

こんな経緯で3冊の本に出会ったわけですが、これらは、すべて絶版となっていました。
ここでインターネットは大活躍、古書検索で見付ける事が出来ました。
古書店を何軒も歩き回って探さなくて良いのは有難いです。
昔は、探すのが面倒で諦めた本も有りましたから…

実は今、染織作家の方の個展に向けて、作品を仮絵羽に縫う仕事を引受けているので、本を読んでいる場合ではないのです。
それが仕上がったら、組紐にも掛らなくてはなりませんし…
なので『隅田川暮色』は、電車の中や眠る前に、少しづつ読んでいます。
芝木さんの文章を味わい、愉しみながら…

にほんブログ村ランキング参加中です。
よろしかったらクリックを!
にほんブログ村 ファッションブログ 着物・和装へ

お訪ね下さいませ(^u^)

0 件のコメント:

コメントを投稿